
ホットライン店長、藤本一博さん
いつもピシッとキメた店長さん。物腰がやわらかいお方なのに、お話をうかがっていると背筋が伸びるようでした。
高校生の頃は授業をサボって、ジャズ喫茶によく通ったものです(笑)。
若い頃は、京都で染色デザイナーをしていました。でも、何年かすると飽きてきたんですよ。それに、年をとったらできない仕事だと思ったんです。ちょうとその頃、友人のレコード屋の手伝いもしていました。レコードは昔から好きだったので、じゃあ自分もしてみようと思ったわけです。
ここを始めたのは18年前です。騒がしい音楽は好きではないので、落ち着いていて誰でも入りやすいレコード屋にしようと思いました。当時は、R&Bが中心の品揃えでしたね。僕ね、ブルースやソウルが昔から好きなんです。オーティス・レディングやサム・クックをよく聴いていました。レコードはまだ高値で、アルバイト代を貯めて買っていました。 [坂根楽器]というレコード屋さんへよく行っていましたね。ここは大阪の難波にあったのですが、今はもうなくなってしまいました。
高校生の頃は、授業をサボってジャズ喫茶やロック喫茶にもよく通ったものです(笑)。荒神口の[シアンクレール]や四条の[down beat]などのジャズ喫茶はよく覚えています。ジャズ喫茶へ行っても何をすることもなく、ただ音楽を聴いていたり友達と話したりしていました。その場にいることがかっこよかった感じですね。雰囲気が好きでした。
ジャズ喫茶も流行っていましたけど、関西ではフォーク・ミュージックが盛んでした。フォークは今では若手ミュージシャンに受け継がれ、大阪や京都独特の雰囲気を持って発展しています。大阪は少し泥臭い感じ。京都は洗練されていますね、ええ格好してるって言うんですかねぇ(笑)。
ただ、昔の音楽はメロディーラインがきれいでした。今の音楽はノリや盛り上がり重視になる傾向があります。ここには二十歳前後の若い人から60代の人まで来はります。若い人は、今の音楽にプラスαで昔のようなメロディーラインも聴いてみるといいだろうなと、最近思っています。
ホットライン
以前から紹介しているレコード屋さんの店長さんの多くが、若い頃よく通っていたというHOT LINE。誰をも受け入れる懐の深いレコード屋さんだ。在庫は充実しており貴重盤もたくさんある。ゆっくり選べる雰囲気だから、心行くまでじっくり吟味するとよいだろう。店頭在庫6,000点。
店内は複雑な構造です。奥へ進むにつれて高くなっています。入り組んだつくりの中に、レコードがギュッと詰まっています。
店長さんがよく聴いていたオーティス・レディング。店長さんの想い出も、たくさん詰まっているのだ。
お店を長年見守ってきた2つのポスター。ビートルズの和やかな雰囲気、いい感じです。
いろいろなジャンルが豊富にそろっています。回転率もいいのに貴重盤も多い。発掘されていないものもたくさんあります。
VHSもたくさん揃っています。レアものもきっと…。
レトロな入り口、雰囲気ありますよね。中に入ると、ちょっとあやしいところもあるのですが(笑)、これまた味のある階段を上って3階へたどり着いてください。
寺町通りと御池通りの交差点を北に少し上がると、西側にこの看板がちょこんと置いてあります。
投稿高校生の頃は授業をサボって、 ジャズ喫茶によく通ったものです(笑)。はonozomi.com(おのぞみドットコム)の最初に登場しました。